11.6
おととい書いたように松脂はNYMANに決めました。Hillを使っていた頃は時によって音が出たり出なかったりしていたのですが、NYMANになって安定しました。そしてなにより弓のコントロールがHillとは較べものにならないくらい楽になりました。同じ楽器でも弦の種類、ゲージ、毛の種類(産地)、松脂など小物で出てくる音もコントロールのしやすさもものすごく変わります。何と言っても自分の出す音で、音楽のイマジネーションが決まってしまいます。自分の思った通りの音が出せる環境をしっかり見つけることがいかに大事か、今度の一件で思い知らされました。
そして夜になって1階のDevonの高域を追い込みました。最終的にはROLL-OFFはLEVEL、ENERGYは-1がベストでした。ROLL-OFFが-1、ENERGYがLEVELが対抗馬でしたが、音の伸びがこちらの方が良かったでした。どの部屋でもスピーカーを壁から離した方が音に色が出て前に出てくるようになりました。
音は習慣性が強く、一度音が決まると知らないうちにその音に収束していくものです。それが自分の音、確かに自分の音を持つことはとても大事です。でも弾くのは勿論、聴くのも年月とともに耳(聴力)が変わります。また色々な経験から感じ方も変わっていきます。(弾く方では筋力とそのバランスも変わります。)すると同じものを聴いても違う印象を受けるようになります。いつもその時点でのベストを求めていかないといけないのです。
今回の一連の変化は、生徒の楽器を選びに楽器屋さんに行った時の、楽器屋さんの「松脂は何にしますか?」のひとことが始まりでした。その時ふと自分も松脂を変えてみようかな?と思ったのです。そしてDarkをLightにしたのですが、その時になぜかふとスピーカーの位置を変えてみようかな?
と思いました。そうしたらこれが思いの外に大きな変化、ヴァイオリンの方も何かあるのでは?というわけで、松脂の弾き較べをしたのです。つまりスピーカーと松脂が車の両輪のように一緒に動いていったのです。そして今まで経験したことがないほど劇的に変わりました。変わる時というのはこんなものでしょう。 |