ひとりごと2002年5月分  


このページは私の日記のようなものです。私の感じること、周りで起こったことを書きます。


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5.31

 今日はC定期の初日でした。初めと最後の曲と間のモーツァルトのピアノ協奏曲の落差が大きかったです。今日演奏会が終わった時の会場の反応は、ニールセンの曲に面食らったような感じでした。C定期はもともとポピュラーな曲を弾くという性格を持っているのに、1曲目のベルツと言い、最後のニールセンと言い馴染みの薄い曲が続くからです。ギルバートさんはあまり有名でない曲にも良い曲はあるということを示したかったのでしょう。今月の定期のメインプロは全部そういう曲ですから。
 バドゥラ・スコダさんのモーツァルトはとても繊細な演奏でした。弾いているとソロの音の動きが聞き取りにくいので、ずれやすいので注意が必要でした。アンコールにシューベルトの友達との別れという曲を弾かれました。本論の協奏曲以上にこのアンコールに感動しました。

 演奏会が終わってからは道が空いていて30分位で家に着きました。いつもこんなだとうれしいのですが。明日は演奏会の後市響の弦練があります。7月にR.シュトラウスの最後の4つの歌とラフマニノフの2番の交響曲というプロで演奏会を開く予定です。シュトラウスの歌の伴奏はよほど音量のコントロールが出来ていないとソロの邪魔をすることになってしまうので、弓の使い方をちゃんとして欲しいのです。


5.30

 ギルバートさんの最後の定期は明日からの2日です。今日はニールセンとベルツは微調整という感じの練習でした。拍子が細かい所で流れるということを何回となく言われています。きちっと弾くということと流麗に弾くということのバランスをとるのはとても難しいのですが、ギルバートさんの言われるように、拍子が流れてはいけません。
 午後からはパウル・バドゥラ・スコダさんのソロでモーツァルトのハ短調のピアノ協奏曲を練習しました。最初は1楽章を通して弾いたのですが、その後はスコダさんのレッスンを受けているような感じに細かくオーケストラのパートの弾き方を指定されました。楽譜もスコダさん持ち込みの譜面で、セカンドなどとても細かくニュアンスが書き込まれています。ただ同じ音形がヴィオラとセカンドでは違うボーイングになっていたのはご愛嬌でした。ソロはとても雰囲気のある名演奏でした。

 昨日買ったCDの中にある雑誌に名演だと書いてあるものがありました。SPの復刻版なのですが、その雑誌には表面を取り繕うだけの演奏がほとんどの中で心に残る名演だというような記事があったので期待して買いました。家に帰って楽しみにそのCDを聴いたのですが、細かい所はちゃんと弾けていないし音程も色々なところで狂っていましたが、不思議な魅力はありました。でもたとえば生徒にこれを薦めるかと言ったら薦められません。同じ演奏を聴いても、人によってこれほど印象が違うから音楽は面白いのでしょう。
 今日は前に生徒のお父様にいただいたグラモフォンの100周年記念の3枚組のレコードのうちから、カラヤン指揮ベルリン・フィルの英雄の生涯とアルゲリッチ演奏の名曲集の2枚を聴いています。


5.29

 今日も昨日とほとんど同じ練習でした。違いといえば今日は4楽章から逆にやったぐらいです。ギルバートさんは練習のない日も休みではないと言っているそうですが、すごく曲を研究されています。私には若い割にすごくよく曲を研究しているように見えますが、人によるとまだ若いということを言う人もいます。ニールセンというような分かりにくい曲をあえてメインに持ってきただけのことはあるように私には見えます。ギルバートさんはニールセンの曲の唯一の弱点はフィナーレのコーダが今一つだということだと言われていました。
 今日も午後からベルツを練習しました。ロマン的な音楽と違って北欧的なクールな音がして欲しいということを言われていました。

 今日は練習が少し早く終わったので、帰りにヤマハに寄ってCDをたくさん買い込みました。ヴァイオリン曲を4枚と弦楽四重奏のアルバムを1つ買いました。帰りはそれを聴きながら帰ったのですが、1曲聴いたら家に着いてしまいました。家に帰ってからそれらを順番に聴いています。

 今日レッスンで最近私が感じた持ち方のコツを生徒に言ってみたのですが、あまり上手くは伝わりませんでした。持ち方というのは非常に個人差があるもので、人によってポイントが違うので私にとって良い方法が生徒にとって同じように有効であるとは限りません。奏法というのは人から与えられるものではなく、自分で獲得していくものです。自分が何かを求めている時に良いヒントがあるとそれが身に着くのであって、誰にも有効な秘密の薬があるわけではありません。ですから良い先生につかないとそういう良いヒントを得られないということになるのです。

 ずーっと悩んできたプリアンプについて1つの結論が出ました。前に書いたCREEKのOBH12と同じ路線のP43というプリアンプで、ACTIVEな回路はヘッドフォンの回路だけだそうです。でも音を聴いているととても自然な音がします。ただ自分で作る楽しみを満たすためには何か良いプリのキットを作ってみたいです。近いうちに発売されるであろうプリが3つくらいあります。視聴して良いと思ったものを1つだけ作ってみようと思っています。

 この前大騒ぎをしたMYRYADのMCD500の上に載っているプリアンプがCREEKのP43です。これでメインシステムは陣容が決まりました。後はアンプ作りの楽しみをどうやって味わうかです。


5.28

 ニールセンの交響曲第2番「4つの気質」という4つのキャラクターを音で表現した交響曲から練習しました。1曲目が怒りっぽい人、2曲目がやる気のない人、3曲目が憂うつな人、4曲目がHappyな人というようにギルバートさんは説明されていました。1楽章と4楽章の細かい音形は次の音が何なのか予想できないような進行なので、丸ごと覚えてしまうほかありません。昼食の時にホルンの人と話をしていたら、今日の曲はいつも吹き続けているのでシューマンなどより大変だとのことでした。(ヴァイオリンについて言うとシューマンの方がはるかに弾きにくいです。)午後からはベルツ作曲のストリンドベリ組曲を練習しました。それぞれのパートが3〜4つに別れてそれぞれが反復音形を弾きながらだんだん盛り上がっていくという構成をしています。
 今月の定期はどれもメインの曲はあまり弾かれない曲で、どの定期も弾きにくい曲ばかりです。一昨日のドヴォルザークの6番も同じです。ギルバートさんは対向配置で弾かせたことのある方ですが、今回は最初のショスタコーヴィッチが対向配置ではファーストとセカンドが合わせ難いだろうということで、セカンドがファーストの隣に行くことになりました。そのため後の定期も従来の並びで演奏することになったようです。

 この前からメインアンプのスイッチを入れると「プチッ」という雑音が出るようになってしまいました。電源を入れた時だけにその音が出ます。300Bを入れ替えてみたら、その音が反対から出るようになったので、原因は300Bでしょう。ヒノ・オーディオに行って聞いたらその雑音がだんだん大きくなるようだったら管を交換しないといけないとのことです。


5.27

 アマデウス・アンサンブルの録音は順調に終わりました。私は11時前に家を出て練習所に行き、それから朝日ホールに行きました。お昼過ぎには朝日ホールにつき、1時から録音が始まりました。マイクのセッティングに時間がかかりましたが、良い音を録るためには仕方ないでしょう。最初に全曲通して試し取りをして、それから3、1、2楽章の順番で進みました。

 この写真は前回の去年の11月の録音の時の様子ですが、モニタースピーカーがタンノイのユニットに似ています。レコーディングのクルーに聞いたらやはりタンノイのIIILZだそうです。ただネットワークにアメリカの物を使っているそうで、音を聴く限りはタンノイの音には聞こえませんでした。後ろはバイワイヤリングになっていました。またスピーカーの下にはオーディオテクニカのインシュレーターが入っていました。

 今日もレコーディングが始まる前に朝枝さんとお話をして、色々良いお話を聞くことが出来ました。とても参考になりました。言われたことを全てその通りには実現できませんが、自分に役に立つ事また今まで見過ごしてきた事を知ることが出来ます。基本はヨガだということでした。

 家に帰ってステレオを聴こうと思ったら右チャンネルの音が出ないのです。(右チャンネルの300Bのフィラメントがつかないのです。テスターを使って色々調べ回りました。)裏ぶたを開けて色々苦闘した結果、ハンダ付けの不良でした。右チャンネルのブリッジダイオードへの配線が浮いていました。しばらくハンダを付け直してやっと左右とも音が出るようになりました。それから夕食をとり、明日の定期の曲を少し練習して、今はCDを聴いています。久し振りに300Bのアンプの中を開けてハンダ付けをしました。今までは線がちゃんと付いていたのではなく、ただ触っていただけのような状態だったようです。

 栄子先生がいない間何か本調子でなかったスリッパが、今は普段通りに戻りました。昨日などあまりご飯を食べなかったようです。最初にスリッパを手なずけたのは私なのですが、今では夜になるとおかあさま(栄子先生)のところに行ってしまいます。


5.26

 ドヴォルザークの6番とウエスト・サイドという慣れないプロで、今日はとても疲れました。いつもならホールに着いてから朝食をとるのですが、今日は日曜日ということもあって家で朝食を食べてから9時過ぎに出発したのですが、さすがに日曜日で正味30分位で渋谷に着きました。楽屋口に入った時にはまだデパートの方は開店していませんでした。今日のプロは前半は短いのですが、全体としてはごく普通の長さでした。
 今日はホールに着いたら早々にメンバーの1人が手の調子が悪いという話で持ち切りでした。結局今日は1人欠員ということで本番を迎えました。
 今日のプロは謝肉祭だけは安心して弾けますが、他の2曲は慣れない曲なので譜面をじーっと見るので、気疲れと目の疲れで大変です。特に交響曲の6番はとても大変でした。そのせいか本番はとても緊張感のある演奏でした。(良い演奏だったかどうかはよく分かりませんが。)いずれにしても本番が終わったら皆どっと疲れたという顔をしていました。
 日曜日の午後3時半に開演というオーチャード定期は今日も満員に見えました。N響の定期も土日にやるようになるともっとお客様も来やすいでしょう。午後3時ぐらいから本番で、その後渋谷で家族そろって食事というのも楽しいです。

 明日はこの前のアマデウス・アンサンブルで弾いたファゴット協奏曲の録音です。今回はレコーディングの場所は演奏会と同じ浜離宮朝日ホールです。(前回は演奏会は浜離宮朝日ホール、録音はトッパンホールでした。)


5.25

 今日は明日のオーチャード定期の練習でした。ドヴォルザークの6番、「謝肉祭」、バーンスタインの「ウエスト・サイド・ストーリー」という順番に練習しました。何と言ってもドヴォルザークの6番というのはめったに弾かない曲で、よく弾かれる新世界、8番、ニ短調と違って馴染みがありません。ギルバートさんの説明によるとこの曲はブラームスの2番の従兄弟だそうです。たしかに4楽章などは似た構想で出来ています。ギルバートさんは要領の良い練習でどんどん進んでいかれました。6番が馴染みのない曲なのに対して、謝肉祭はよく弾く曲です。ウエスト・サイド・ストーリーも時々弾くのですが、N響があまり得意ではないジャンルの曲です。
 プログラムの前半はとても聴いて楽しいと思います。後半のドヴォルザークの6番はどのように聞こえるのかはよく分からないです。一説によると20年に一回位のペースでしか弾かれない曲だそうです。私はこの曲は弾いた覚えが無いのですが..........?(単に物覚えが悪いだけ?)

 それから家に帰りレッスンをしてから、一杯飲みました。明日のPTNAの審査のために家内は今日北海道に行きました。やはり北海道はかなり寒いようです。向こうでは回る寿司屋に行って、とても美味しかったそうです。今日明日と娘と2人暮らしです。(といってもお互いに忙しいので、マイペースです。)
 月曜日に家内は帰ってきますが、色々面白い話が聞けると楽しみにしています。もっとも帰って早々に4人もレッスンがあるそうなので、疲れ切って話もしたくないという状態かもしれませんが。

 昨日戻ってきたCDプレーヤーはエラーを起こさず快調に動いています。(朝起きてすぐ試した時も、練習から帰ってきた時もエラーは出ませんでした。)今はシューマンの3番「ライン」、4番、マンフレッド序曲というカップリングのラファエル・クーベリック指揮のバイエルン放送交響楽団のCDを聴いています。ぱっと人目を引くという感じの音ではないのですが、音色、バランスがとても良い音です。シューマンの曲の良さを再確認しているところです。聴いているとステレオの存在を忘れるところが何と言っても最高です。出来るだけ多くの人にこういう音を聴いて欲しいものです。
 生の音を知っている技術者の作る音はやはり一味違います。向こうの技術者は自分で楽器を弾きそれを録音するという作業を通して、音を知っていくのだそうです。(もちろん名演奏家の演奏を録音することも多いでしょう。)生を聴く機会に恵まれない日本の技術者達とはセンスが違うのだそうです。


5.24

 今朝MYRYADのCDプレーヤーが戻って来ました。しばらく聞いていたGoodmanのCDプレーヤーとは次元の違う音が聴けてうれしいです。今のところ問題の症状は出ていませんが、明日の朝動かしてみないと本当に解決したかどうかは分かりません。

 

 今日はかなりの枚数のCDを聞きました。低域も安心して聞けるし音が充実していて、音楽が極く自然に耳に入ってきます。今はポリーニの弾くショパンのポロネーズ全集を聴いています。他のプレーヤーで聴くのとは一線を画した音です。こういう音だといつまでも聴いていたくなります。そろそろ幻想ポロネーズも終わります。次は何を聴こうかな?


5.23

 2日目の今日は昨日より少し遅めのテンポでした。でも全体としては昨日と同じ印象です。シューマンはどの曲も弾き詰めで休みがなく、とても弾くのが大変です。特にセカンドの伴奏音形は必ず16分音符とか8分音符で刻む音形ばかりです。ファーストも交響曲の2楽章は16分音符で弾き詰めです。それに同じ音形がいくつかの楽器で重なっているのも特徴です。(昨日も書いた通り。)
 また2曲目のバルトークのヴァイオリン協奏曲もとても難しい曲です。今までもこの曲では色々悩まされました。これをちゃんと弾こうと思ったらこの曲だけを何日もかけて練習しないと完璧にはならないでしょう。3楽章が特に難関です。

 私自身の弾き方がこの前の朝枝さんとの話のおかげでずいぶん変わりました。楽器の持ち方が変わったのですが、弾いていてとても楽しいです。家族によると横で見ていてもかなり変わったそうです。一番大切なのはやはり持ち方です。楽器と弓をどう持つのかというイメージの問題です。こればかりはいくら口で説明しても理解できないでしょう。こういうことを教えてもらうのがレッスンで最も大切なことなのです。どこをどう弾くかということをいくら聞いても、それだけでは絶対に上手くなれません。弾くということの考え方を変えなくてはいけないのです。

 昨日も書いたMYRYADのCDプレーヤーが明日戻ってきそうです。症状はCDのドライブを交換したことで解決したそうです。2週間振りにCDを心ゆくまで楽しめそうです。市響が7月の中旬に弾くR.シュトラウスの「最後の4つの歌」とラフマニノフの2番の交響曲を早くちゃんとした状態で聴いてみたいです。今日ヤマハに寄ったらスヴェトラーノフ先生指揮のN響のラフマニノフの2番のCDがありました。スヴェトラーノフ先生はラフマニノフの交響曲はあまり評価されていないが、とても良い曲であるということをとても強調されていました。


5.22

 今回のプロは弾くのはとても大変なのですが、聴いたらとても楽しめるプロだと思います。シューマンの曲をこのように聴かせられるということは、ギルバートさんがただ者ではないという証拠でしょう。シューマンの曲をここまで聴かせられるのは、ずっと年長の指揮者まで含めてそう何人もいるものではありません。またバルトークのヴァイオリン協奏曲もとても素晴らしかったです。ツェートマイヤーさんが弾くとバルトークがロマン派の曲のように聞こえてきます。ただ弾くという次元をはるかに通り過ぎた演奏で、3楽章でもただ速いのではなく場所によって微妙にテンポをコントロールされています。前半が終わって楽屋に戻ったら「バルトークの曲は本当はきれいなんだ。」と言っている人がいました。私も同感です。普通バルトークというと技術的な面を強調した演奏が多いのですが、今日の演奏は民俗的な部分もよく分かりました。すごい技術の持ち主だと思うのですが、それを表に出してこない素晴らしい音楽家です。今日の演奏会は弾き終わってとても充実感がありました。
 シューマンの曲はいつも言われることですが、オーケストレーションがあまり良くなくて、1つのパートが必ず他の楽器とダブるという特徴があります。やはりピアノで音楽を考えているということがよく分かります。でも素晴らしい音楽です。

 演奏会が終わって家に戻ったら、CDの輸入元からメールが来ていて、ドライブの部分を交換してもらえたそうです。症状は今のところ出なくなったそうで、明日症状が出なければ私のところに戻ってくるそうです。とても稀なケースのようです。今は明日を楽しみに昨日の写真のような組み合わせで聴いています。


5.21

 昨日シューマンの2番の3楽章をやり残したのですが、今日は1楽章から順番に練習しました。どの楽章も丁寧に練習していきました。その後「マンフレッド」を練習し、午後からバルトークのヴァイオリン協奏曲を練習しました。ソリストはトマス・ツェートマイヤーさんです。前回の定期の時とはまるで違うヘアスタイルに皆受けていました。とても素晴らしい演奏で、音色の変化が多彩でテンポも自由に変わっていく見事な演奏です。この曲の演奏として最高の部類に属する演奏だと思います。協奏曲にしては珍しく、昨日はカラオケ(ソロなしの練習のこと)、今日は午後2コマソロ付きで練習でした。今回の定期はなかなか聞き応えのある演奏会になると思います。
 今日練習が終わった後第一京浜を走って田町の駅前に行ったら、隣のタクシーにソリストが乗っていました。私はそのまま第一京浜を上り、秋葉原に行きました。

 昨日書いた朝枝さんのお話でとても役に立ったのは、「体は共鳴体なのだから.....」という一言でした。弾くことばかりに神経が行っていると、この体が共鳴体なのだという事を忘れてしまいます。体を共鳴させられるように楽器を持たなければいけないということがすごくヒントになったのです。

 今日はレッスンがないので、秋葉原のアドバイザーのところに行きました。前から悩んでいたプリアンプのことを相談したら、CREEKというイギリスのメーカーのプリを貸していただきました。これは言ってみればセレクターボックスにバッファアンプが付いているというものなのですが、前にも書いたイクォライザーアンプOBH-8の音が良かったので試してみたかったものです。

 2段重ねの下がプリ、上がイクォライザーです。これにはリモコンが付いていて入力の切り替えとボリューム操作が出来ます。ただ電源スイッチはついていないので、スイッチ付きのコンセントでON/OFFしないといけません。帰ってきてからレコードとCDをいくつも聴いてみましたが、「完全にpassiveでゲインも歪みも信号の通り道に入れない。」というCREEKのポリシー通りの音が聴かれます。
 こういう商品は日本では馬鹿にされていますが、中途半端な値段のものを買うのだったらこの方がはるかにマトモな音が聴けます。昨日書いたREGAのPlanarもこのCREEKも日本の常識から言うと入門クラスなのでしょうが、ヒアリングで音決めをしているからでしょうがとても良い音がします。音量を上げても下げてもちゃんとした音がしています。特に音量を下げた時に音が薄くならないのは、ヒアリングをちゃんとしているからでしょう。こういう製品はもっともっと評価されるべきです。
 実はイクォライザーアンプOBH-8を私も最初は馬鹿にしていました。でも騙されたと思って試してみたら、思いの外に健闘しています。このOBH-12もバッファアンプ付セレクタ以上の音がしています。日本の技術者は本物の音を知らない上に、やたらに大きい音で聴くために難聴気味の人が多いそうで、そういう技術者の作る日本の製品は弱音が充実しない物の多いことを私のアドバイザーは嘆いていました。


5.20

 とても念入りなシューマンの練習です。いつものギルバートさんとは一味違ってとてもシューマンに思い入れがあるという感じです。細かいところも流れないようにきちっと弾かせています。16分音符もちゃんと弾くように何度もやり直しました。いかにもドイツ音楽という弾き方です。sfと書いてあっても場所によってその弾き方は色々あります。弓でただアクセントを付けるのではなく気持ちを振り絞るような音を出して欲しいということを、身振り手振りで説明されています。最初に交響曲2番を練習し、午後からマンフレッドとバルトークのヴァイオリン協奏曲(カラオケ)を練習しました。

 この前のアマデウス・アンサンブルの時に朝枝さんとお話をして面白いお話をたくさん聞きました。ご自分の経験談やミルシュタイン先生に習った時のお話とかとても参考になります。そのお話を思い出しながらレコードやCDを聴くと、なるほどと思うところがたくさんあります。(話を聞いただけですぐ弾けるようになるほど物事は簡単には解決しませんが、色々なきっかけになることは確かです。結局は自分で気がついて自分で解決しないといけないのです。ですが思い込みでそのきっかけを見過ごしている時などは、そういうお話はとても参考になるのです。)

 今月の7日の韓国に行く日に宅急便で送ったCDプレーヤーの修理状態ですが、やっと輸入元でも症状を確認できて、その対策をメーカーに問いあわせて色々やってくれていたようです。根本に関わるようなエラーではないので、それほど目くじらを立てるようなことではないのですが、CDを聴いて参考にしたくても思ったような音が出る機械がないのでイライラします。(そこでレコードを主に聴いています。今もシェリングの弾くバルトークのヴァイオリン協奏曲を聴いています。)輸入元の説明では今週中には何とかなりそうです。
 この前プリアンプを色々切り替えて聴いているうちに、同じソースを聴いているのにどうしてプリを切り替えると全然共通点が目立たないくらい音が違ってしまうのだろうかと疑問になりました。結局は自分の好きな音で聴けば良いのでしょうが、こんなに変わってしまうのでは生の音を知らなかったら、何を基準にしたら良いのかまるで分からないでしょう。Referenceになるような機種はその昔はマランツ7、その後はマークレビンソンだそうですが、このようなプリはメチャクチャに高いものです。一体どうしたら良いのだろうかと思っても、今は安い値段で良いプリはないというのが答えだそうです。これは真空管アンプを売っている店でも私のアドバイザーも同様な答えです。でも何かないかなと探し回ってしまう私なのです。
 RegaのPlanarを買った時に雑誌の記事を見て、ターンテーブルに敷くフェルトを取ってみました。音がクリアに聞こえるような気がしてしばらくそのままで聴いていたのですが、最近どうもレコードの音がつまらなく聞こえてきました。音が硬いし音色に変化が出ないのです。それに長い間聴いていると耳に障るのです。そこでもとに戻してフェルトを敷いてみたのですが、やはりフェルトのある方が音が充実しています。不思議なことにフェルトを取った方が音が大きく出ます。(だから良く聞こえたのかな?)


5.19

 今日からアラン・ギルバートさんのB定期の練習です。最初はシューマンの2番でした。さかんにテンポが自由に変わるので周りをよく見るように言われていました。「よく見ると、早く練習が終わるよ。」........?
 ギルバートさんの注意の仕方は昨日の朝枝さんと似たところがあります。(指揮者とヴァイオリニストの違いはありますが。)2番の出だしなど音量はppだけれど、緊張感が持続するようにと何度も弾き直しました。音の質にとてもこだわっていて、単にppなら良いというわけではありません。 午後の2コマ目は「マンフレッド」序曲を練習しました。
 ギルバートさんは練習の始まる前や休憩時間には、色々な人に声をかけています。私も「まだWebSite続けていますか?」と聞かれて、握手をしました。今度のシューマンはとても良い演奏になりそうです。

 今日は練習終了後私の卒業した都立新宿高校の新19回生の同期会が新宿の三井クラブでありました。私は卒業以来初めて出席したので、35年振りに会う人がほとんどでした。初めは顔を見ても名前を聞いても誰だか分からなかったのですが、そのうち昔を思い出してとても懐かしかったです。実はその席でヴァイオリンを弾くことになっていました。いまだにバンドをやっている某有名会社の副社長たち2人と共演して、ビートルズの曲を3曲と母校の校歌を弾いたのです。17:00〜19:00という予定が結局は20:00過ぎまで延びて、全員(80名ほど)が一言しゃべりました。

 今は今度の定期で弾くバルトークのヴァイオリン協奏曲をテツラフの演奏で聴いています。次はレコードでシェリングのものを聴いてみようと思っています。リビングに置いてあったQUADのプリは今月の終りでサポートが終わるそうで、ちょうど良い時期にヒューズが飛びました。不幸中の幸いです。


5.18

 今日は浜離宮朝日ホールでアマデウス・アンサンブルの演奏会でした。

 

 アマデウス・アンサンブルはもう何回も演奏会をしているのでよくまとまって来ていますし、皆が妥協せずに良い音を追及しているので、今日のゲネプロも初めの予定よりかなり時間がかかってしまいました。でも皆が良い音が出るまで妥協しないので、少しも苦痛ではありません。今日の演奏会は8-6-4-3-2という編成とはとても思えないような充実した音が出ていました。朝枝さんの話ではヨーロッパでもこれだけの音はなかなか聴けないということでした。今日はとても充実感のある本番でした。ファゴット協奏曲のソロ岡崎さんもとても音を大切にした見事な演奏でした。

 今輸入元に戻っているMYRYADのCDプレーヤーについては結局この1週間何の進展もありませんでした。特にイギリスのメーカーは日本をあまり重要視していないそうです。つまり日本人に音など分かるものかという意識が強いようです。私も前から疑問に思っていたことなのですが、日本のオーディオの専門家というのは概して大音量で聴きたがるようで、みな難聴気味だそうです。それに日本のオーディオメーカーの技術者は演奏会には絶対行かないそうです。つまり日本の技術者は本物の音を知らないということです。普通の音量で良い音がしなければ普通の人はそんなステレオ絶対に買わないでしょう。この事はオーディオの世界に席を置く人が言っていることです。
 今日ゲネプロに行く前に秋葉原に行ってこういう話を聞かされて考えてしまいました。頼りになるアドバイザーがいなかったら、一体何を頼りにしたら良いのでしょう。でもこういう話はどの世界にも共通する話で、楽器についても同じような話がついて回っています。楽器の場合は頼りになる楽器屋さん、オーディオの場合は頼りになるお店を持つしかないようです。(担当する人によってもかなり違いますから、人を選ぶことも大切です。)
 秋葉原に行ってMACPOWERも買ったのですが、その中に「貴重な音を未来に残せ!アナログ音源のディジタル化計画」という記事があります。今の私にはとても興味のある話で、ちゃんと読んで参考にしてレコードをCD化する参考にしようと思っています。


5.17

 今日は午後から練習所でアマデウス・アンサンブルの練習がありました。いよいよ明日、浜離宮朝日ホールで本番です。ベーレンライター版を使っている関係からハフナーが一番普段と違います。ボーイングも朝枝さんのこだわりのボーイングが付いているので、時々「あれつ!」ということがあります。でも色々説明されるとなるほどと納得させられるボーイングです。ボーイング1つでもここまで考えないといけないのだと思わせられます。

 今回の降り番は毎日色々な用事が起き、結局毎日出かけていました。明日アマデウス・アンサンブルの本番が終わるとあさってからはB定期です。今度のシューマンの「マンフレッド」、バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番、シューマンの2番というプロは編成が14型になりました。シューマンを14型でやるということはほとんどないことだと思います。私の記憶では今回初めてだと思います。.....?シューマンの2番というのはあまり弾かれない曲です。その昔ギーレン指揮でこの曲を弾いた覚えはあります。その時は譜面にギーレン氏のたくさんの書き込みのある譜面だったことを覚えています。これは多分今から20年以上前のことだと思いますが。
 そういえば98年11月にサヴァリッシュ先生がシューマン特集の中のA定期でこの曲を指揮されていました。このとき弾きながらギーレン氏の指揮のことを思い出していたことを今思い出しました。


5.16

 今日は一日休みの予定だったのですが、急に用事が出来て朝から夕方まで出かけていました。今日ある方と話をしていて私はいつも何かにこだわっているのだなということに気がつきました。今とても夢中になっているオーディオについても単純に作って楽しむだけではつまらなくて、折角作るのだったらこうしたいということが必ずあるのです。最初は新しいレッスン室を作るに当たって、その部屋でCDが聴ければ良いという程度の気楽なつもりでした。ですが真空管アンプの良さをYさんに教えられたことによって、折角やるなら中途半端はいやだという気になりました。リビングと新しいレッスン室に真空管アンプを入れ、結局新しいレコードプレーヤーとCDプレーヤーを買い込むことになってしまいました。今はほぼ満足していますが、ただ1点満足できないのがプリアンプです。
 私はいつも何かにこういう拘りを持ってきています。N響に入団して自分でお金を稼ぐようになって最初にこだわったのがステレオでした。その時に買ったものはいまだに家に残っていて、リビングのタンノイのDevon、メリディアンのCDプレーヤー、リンソンデックのレコードプレーヤーはその当時オーディオに熱中していたときの名残です。その次は車でした。車自体は国産の極く普通の車ですが、タイヤを純正ではなく高性能なものにしていました。(市川に引っ越してから車はやめて、3年前に車を再開しましたが、今は車はこういうこだわりの対象ではありません。)その後がMacintoshです。そして今はまたオーディオです。ほぼ10年単位で興味の対象が変わっています。次の写真は枕元の本棚の写真です。今は作ることに興味があるので、無線と実験(左側の棚の背表紙が上半分赤い本)、ラジオ技術(右側の棚の左端の5冊)、管球王国(その隣の背表紙が赤い本)がよく読む本です。

 オーディオにすごく興味を持っている時は弾くことにも熱中している時期です。というのはステレオから良い音楽が聴けることが楽しみな時は、色々なCDを聴いて弾き方そのものにもすごく興味を持っているからです。更に幸せなことに今までは何かに熱中している時に必ず誰かアドバイスをしてくれる人が傍にいました。私の周りにいるアドバイザーは必ず金をかけなくても効果を上げる方法を教えてくれます。

 もう1つ気がついたのがこのホームページの御利益です。このホームページをほぼ毎日書いているうちに、文章を作ることが苦にならなくなったのです。紙と鉛筆で文章を書いている時は文章を書くことは気が重かったのですが、このホームページを毎日書いているうちに、書きたいことを書きたいだけどんどん書き、その後それをどんどんカットして整理していくという私の文章の書き方を身に着けました。(初めに書いたもののうち半分以上は消去してしまいます。)またこのおかげでタイピングのスピードは上がりました。

 今臨時に使っているグッドマンのCDプレーヤーです。横でとぐろを巻いているコードは見ないで下さいね。


5.15

 今日も午後4時からアマデウス・アンサンブルの練習がありました。昨日は弦練でしたが、今日はTuttiでの練習でした。このアンサンブルでの演奏会はもう既に何回もやっているので、かなり響きもまとまって来ています。今回の演奏会も朝枝さんの研究の成果で、普通よく弾かれるハフナーやジュピターとは一味違う出来上がりです。ただ残念なことにもう既に券は売り切れてしまっているようです。あさってまた練習があり、土曜日に本番になります。
 今回のN響の定期はショスタコの4番という普段弾かない曲にもかかわらず練習が2日ということで、大変なようです。練習が終りの頃練習所に行ったのですが、皆かなり消耗した顔をしていました。明日はゲネプロ本番の日です。

 今日は午前中から午後にかけて家の用事で忙しく、GoodmanのCDプレーヤーをカーステレオにつないでみる時間はありませんでした。今週いっぱいはこれから毎日出かけなければいけません。試している時間はなさそうです。


5.14

 今回は降り番ですが、夕方4時からアマデウス・アンサンブルの練習が練習所でありました。私は少し早めに昼過ぎに練習所に着きました。アマデウス・アンサンブルは最初のヴァイオリンの先生が同じである朝枝信彦さんを中心として集まったグループです。

 

 今日は弦分奏の日で、特にハフナーを中心に練習しました。というのは今回はベーレンライター版で弾くのですが、ベーレンライター版はよく弾かれるブライトコップ版とはニュアンスもフレージングも音も違うので、よく練習しておかないといけないからです。朝枝さんは細かいニュアンスをとても大切にする方で、普通なら弾き飛ばしてしまうようなところでもちゃんと考えて弾くようにされています。明日もN響の練習のあと全体練習をします。

 MYRYADのCDプレーヤーが今お蔵入りしているので、GoodmanのポータブルCDプレーヤーを使っています。このプレーヤーの出力をプリアンプに入れているのです。ゲインの関係でプリのボリュームを上げないと音量が足りませんが、音はとてもポータブルとは思えないような音がしています。これには車載用のキットがおまけで付いています。明日試しに車のステレオにつないでみようかなと思っています。


5.13

 今日もまだ寝不足の感じで、一息落ち着く時にはすぐアクビが出てきてしまいます。今週1週間で体調を元に戻さないといけません。今週は土曜日に昨日ご紹介したアマデウス・アンサンブルの演奏会があります。(N響は降り番です。今度の定期はショスタコの4番です。

 このところ私はMacにあまり関心がないのですが、インターネットの情報を見ているとOS9に死亡宣告が下されたようです。ということは遅かれ早かれOS Xでしか動かない機種が登場するでしょう。今のうちにOS9の動く機種を手に入れておかないと困るかもしれません。デスクトップ型のG4より、PowerbookかiMacの方が良いかもしれません。今でも私はPowerbook G3/500MHzがメインの機種で、デスクトップのG4/400MHzがメインにはなっていません。Macもクロックが1GHzになる頃には完全にOS Xに移行しないといけないようになるでしょう。

 前に書いたMYRYADのCDプレーヤーの輸入元に電話をして様子を聞いたら、案の定エラーの出る条件がちゃんと伝わっていませんでした。コンピューターのソフト会社に電話する時にも、同様なことはよく起きます。ユーザーサポートにちゃんとエラーの出る条件を伝えておいても、検証する人にはそれが伝わっていないということはよく起こります。ユーザーサポートというのはどこでもユーザーは何も知らない分からないものだという先入観念を持っています。今回の場合スタンバイの状態である時間が経過した場合と言っているにもかかわらず、2〜3時間起きにメインの電源を入れて音が出るか確かめているというのです。電源を再度入れるということにより症状が回復すると何度も強調しているのにです。
 今回は担当者にその点を何度も言ったので、いずれ症状を確認できるでしょう。


5.12

 今日は朝からレッスンをしましたが、韓国旅行でよく寝られなかったせいで一日中ボーッとしていました。眠いわけではないのですが、集中しないのです。頭が空回りしていた一日でした。
 今日の生徒の1人はまだ始めたばかりなのですが、今日はグズって見せていました。生徒の注文にいつも合わせていたのではシメシがつかないので、今日は言うことを聞かなかったのです。そうしたら生徒の方は引き際を失ってしまい、今日はグズッたままレッスンは終わってしまったのです。こういう生徒との駆け引きはどのような形であれいつも起こっています。私自身はこういうことは全然気にしていないのですが、ご両親の方はとても気にするものです。

 プレーヤーを載せているキャスター付きの台が簡単に動いてしまうので、キャスターを外して床にインシュレーターを介して直接置いてみました。ちゃんとした台を買った方が良いのは分かっているのですが、高いので応急処置で済ますことにしました。後はCDプレーヤーがちゃんと動くことを祈るのみです。今のシステムではプリアンプだけが他とあまりにもレベルが違うのが気になりますが、プリの他の候補がない以上しばらくはこのまま行くしかありません。

 今日は1つ私の出演する演奏会をご紹介します。こちらをどうぞ。


5.11

 7〜11日と割と短い演奏旅行なのに、今回はとても長く感じました。今朝は6時に目覚ましをかけたのですが、しばらくボーッとしていました。昨日の終演後のレセプションでは残念ながらアルコールが出なかったので、ホテルに戻ってから向かいのコンビニに行って真露を買って部屋でお湯割にして飲みました。
 ソウルでの演奏会は2ヶ所の音響がものすごく違うので面食らいました。初日のKBSホールでは合唱団の声が後ろからドカンとやって来る感じでしたが、芸術の殿堂では思いの外マイルドに聞こえました。
 実は初日の演奏会で思わぬアクシデントがありました。第4楽章の中間部のマーチ直前のG.P.(ゲネラルパウゼ)の時に大きな声で喋っている人がいました。言葉が分からないので何を言っているのかは分からなかったのですが、どうも携帯で喋っていたという話です。その前の賑やかなところで電話がかかってきて喋っていたら、突然ゲネラルパウゼになったということのようです。練習の時も合唱団の人達はあまり気にしないでお喋りをしています。隣の国でありながら感じ方はお互いに理解していないところがたくさんあるようです。これからもっと頻繁に交流してその溝を埋めないといけなでしょう。今回の旅行を長く感じたのは1つにはこの差が影響しているのでしょう。
 今の話とは逆に、ホテルから明洞に向かって歩いているとき地下街で道が分からなくなり、たまたまそこに通りかかった若い女性に道を聞きました。日本だったら必ず警戒されるのでしょうが、この女性は「Follow me!」といって目印の所まで連れて行ってくれたのです。その女性に「Thank you!」と行ったらニコニコして歩いて来た道を帰っていきました。日本では考えられない親切でした。

 最後に面白いものをご紹介します。上空で全部飲んでフタを閉めた水のペットボトルの成田に着陸した時の様子です。上空と地上の気圧の違いがはっきりと見られます。(上空といっても機内ですから機外ほど圧力が下がっているわけではないのに、着陸するとそのペットボトルがこんなになるのです。)

 ステレオのページに書いたようにレッスン室のCDプレーヤーはいま輸入元に行っています。それで今はレコードを聴いています。ミルシュタインのバッハの無伴奏ソナタとパルティータの1番、カントロフの小品集を聴いています。MYRYADのCDプレーヤーを奨めてくれた人が以前にフォノ・イクォライザーとして奨めてくれたCREEKのOBH-8を使ってみていますが、エレキットのプリより安心して聴けます。この方は安心して音楽に集中できるような音を求めている人で、売れば良いというやり方はしない人です。ちょっと聴くとつまらなく聞こえるかもしれませんが、じっくり聴いていくと機械のことを忘れて音楽に集中できるようなものしか推薦しません。


5.10

 今日は午後6時に会場練習があるのでそれまで時間がありました。そこで先輩Tさんと一緒にお昼を食べに行きました。その場所は肉の解体をやっている地区にある食堂で、その店では焼き肉もタレをかけずに生のままで焼く店でした。腹いっぱい食べて1人日本円で2000円位でした。お昼にビールをちょっと飲んで、ホテルに帰ってから一眠りして会場に向かいました。

 今日の会場芸術の殿堂はN響は9年ぶりに来たそうです。前回来たときは会場の近くは車もあまり走っていなくて郊外という感じだったのですが、今回は会場前の交差点が渋滞のネックになっていました。

 今日の会場芸術の殿堂です。客席は3層になっています。今日の会場は昨日と違って大きいせいか、合唱団の声の聞こえ方がまるで違いました。今日の方がバランスは良かったと思いました。終演後KBS主催のレセプションがありました。

 

 会場のロビーの上手側のところにこの写真のような会場が作られました。今回の日韓のオーケストラの相互派遣を祝してとても盛り上がったレセプションでした。デュトワ先生には韓国側から記念品が贈られていました。(照明が暗いので赤っぽい写真になってしまいました。)

 1時間位の会の後ホテルに戻って今ひとりごとを書いています。明日は朝8時半にホテルを出ます。これで東京に戻って早々に次の定期の練習です。次の定期から新しい席次で演奏するので、今までとは違う景色になります。我がセカンドヴァイオリンは、次の定期は首席は永峰さんです。今回はファーストから3人セカンドに移り、セカンドからは首席だった村上さんがファースト前席奏者(フォアシュピーラー)に移られます。次の定期はショスタコーヴィッチの交響曲第4番がメインです。


5.9

 今日ソウルの演奏会初日でした。まず初めに合唱だけの練習が午後1時からあり、午後2時からゲネプロが始まりました。

 今回のデュトワ先生は一味違う感じの指揮で、モーツァルトとベートーヴェンというプロであまりドライブし過ぎないでなかなかの好演でした。特にモーツァルトがとても自然に聞こえました。(私は舞台袖で聴いているだけですから客席でどう聞こえるかは分かりませんが、私の聞いているところではそう聞こえました。)本番も同様な感想でした。第9の4楽章はデュトワ先生はさすがに合唱団をよくコントロールしていて、昨日練習の時に感じたエネルギーはそのまま音量をよくコントロールされていました。

 本番が終わってからホテルに帰って、近くで夕食を軽く食べ今ホテルに戻ってきたところです。


5.8

 今日は夕方からこちらの合唱団との合わせ練習がありました。ホテルからバスで30分ほどの所にKBSホールがあります。天気の悪かった昨日とは大違いで、今日は気持ち良く晴れています。ステージはとても大きくて、2段目の左の写真のように、反響板から後ろもすごく距離があります。下の段の右の写真は今日の楽屋の風景です。今日はデュトワ先生の都合がつかないとかで岩村さんの指揮で第9の4楽章の合唱の部分のみを練習しました。とてもエネルギッシュな合唱団で、こちらの人のエネルギーをまともに受けた感じです。この練習の後明洞まで散歩したのですが、その時も今の日本にはないエネルギーをまともに受けました。次の写真は明洞からの帰りに撮った南大門です。

 明日は今日練習したKBSホールで1回目の演奏会です。ゲネプロは14:00〜16:15、本番は19:30からです。明日の昼食と夕食をどうしようか今から悩んでいます。


5.7

 今日はソウルへの旅行日でした。朝から天気が良くなかったですが、ソウルに行く途中も飛行機が揺れましたし、ソウルの空港からホテルまでのバスも雨が降っていました。バスの窓からの景色も曇っていました。

 

 これは成田の第1ターミナルで飛行機を待っているときの写真です。今回は短い旅行なので小さい荷物にして機内持ち込みにした人がとても多いです。そういう私自身もPowerbookも含めて機内持ち込み出来るカバンに押し込みました。(そのために今回予備のジャケットを持ってくることを諦めました。4泊5日ですから多分必要ないでしょう。)午後1時過ぎに飛行機は離陸し、3時半頃ソウルの仁川空港に着きました。毎度のことながら空港からホテルまでバスに乗ります。

 このようにバスのフロアの下の荷物入れにカバンを入れます。今回は皆荷物が小さいので、床下に入れるカバンはほとんどありません。午後5時過ぎにホテルに着きました。それからすぐにインターネットにつなげるかどうかを試して、OKだったので今回一緒に食事を食べることを約束していたMさんと中華を食べました。ホテルにはEthernetでつなぐFAST INTERNETがありますが、メールの送信では必ずエラーが出るので仕方なく電話からつないでいます。明日は夕方4時からこちらの合唱団との合わせの練習があります。


5.6

 いよいよ明日から韓国旅行ですが、色々な問題が持ち上がったままになっています。この前買ったCDプレーヤーの動作の問題の上に、デジカメのデータをPowerbookのHDDにコピーしようとしたらまたエラーが出たりして散々な一日です。Powerbookのエラーはシステムの再インストールでことなきを得ました。この前の東南アジア旅行の時も同じエラーが出て出先で一苦労しました。そういうことがあるので短い旅行といえども日本国内ではないので、一応再インストールが出来る用意だけは持って行かないといけません。

 今日のレッスンで来た生徒のうち2人が今度の勉強会で伴奏をお母様が弾くことになりました。親子共演というのは皆とても張り切るもので、家内や娘が伴奏している時に較べて生徒の顔が明るく輝いています。お母様も自分の子供との共演で輝いています。こちらもその出来栄えが楽しみです。

 今回の韓国旅行は電源も電話のポートも日本と同じようなので、取り立てて問題は起きないと思います。明日は午後1時前の飛行機でソウルに向かいます。フライト時間も2時間半くらいのものです。Pass Control以外は国内旅行とほとんど変わりがありません。荷物も3月後半の旅行の時より身軽にできました。明日は9時半頃に家を出て成田に向かいます。


5.5

 昨日楽屋口でお会いしたと書いた方からメールがあったのと、昔の生徒からのメールと今日はうれしいメールが続きました。
 昨日書いたスヴェトラーノフ先生の訃報は何としても残念です。前回などとてもお元気に見えたので、当然これから何回もN響に来ていただけるものと信じていましたから。ちょっと見るととても恐そうに見えるのですが、とてもお茶目な方でした。ロシア語しかしゃべられないので、いつも通訳付で練習をしました。私はこの年代の指揮者の中ではスヴェトラーノフ先生が一番好きでしたから、とても残念です。

 あさってからの韓国旅行の荷物を今日一応作ってみました。機内持ち込みの出来る範囲内の荷物です。4泊5日で移動のない旅行ですから荷物は小さくてすみます。海外旅行といってもこれなら国内旅行より楽です。

 今週1週間はソウル旅行でレッスンが全然出来ないので、今日明日と生徒がまとまって来ます。今年から土曜日も学校が休みになったので、生徒の方の都合も今までとは大きく変わっています。今までは土日より月〜水曜日にレッスンが集中していたのですが、今はほとんどの生徒が土日を希望しています。N響が休みならその希望に応えられますが、土日に演奏会があると困ります。(月のうち半分くらいは土日はつぶれています。)


5.4

 先程スヴェトラーノフ先生の訃報が飛び込んできました。詳細は全然分からないのですが、3日に亡くなられたそうです。今年の秋もN響に来られることになっていたのにとても残念です。(ブルックナーの8番、ベートーヴェンの7番がプロに上っていました。)心よりご冥福をお祈りいたします。珠玉のロシア物の演奏が思い出されます。特にラフマニノフの交響曲をとても愛されていました。

 今日はサントリーで演奏会でした。行きは道が空いていて40分弱で着いてしまいました。ゲネプロの後食事をしてホテルオークラの駐車場に行ったら、ものすごい人手でした。オークラでお昼を食べようかとも思ったのですが、休みで人出が多いと困るのでアークヒルズでお昼を食べました。この様子ではアークヒルズで食べて良かったようでした..........

 お昼を食べてから楽屋に戻り一寝入りしました。30分位寝てしまったのですが、おかげでその後はとても快調でした。第9の前に交響曲が1曲あるというのはとても重い感じがします。今回は今までの並びで弾いたのですが、弦の人達はこの方が対向配置よりずっと弾きやすいという印象を持っているようです。弾いていてもこの方がはるかに弾きやすいです。韓国の後のギルバートさんの定期も今までの並びでやるそうです。ショスタコーヴィッチの4番など対向配置では危ないでしょう。
 終わって楽屋口を出たところで去年の秋にメールをいただいた方に声をかけていただきました。こういうところで声をかけていただくととてもうれしいです。ありがとうございました。

 今日の演奏会も終りいよいよ韓国旅行の用意をしないといけません。明日荷物を一応作って見ようを思っています。出来るだけ身軽な荷物にしようと思っています。


5.3

 今日も春の第9の練習でした。まず第9の1〜3楽章の練習をして、次にモーツァルトの39番を練習し、午後から合唱とソロ付で第9の4楽章を練習しました。その後モーツァルトの4楽章を練習しました。今回のデュトワ先生は何となくおとなしいという感じが強いです。

 今日はN響の練習の後、新宿の貸しスタジオで私の高校の同窓会の練習がありました。私は都立新宿高校出身ですが(N響アワーの司会をされている池辺さんも新宿高校出身です。)、同期会が今月の19日にあります。その時にビートルズの曲をやりたいという話があり、私にその話がまわってきたのです。2時間位練習してから、私は帰りました。

 明日はサントリーで「春の第9」です。その後楽器を団に預けるので、8日のソウルでの合唱団との合わせの日まで楽器に触ることが出来ません。(もちろん家にはもう1つの楽器がありますから、弾くことが出来ないというわけではありません。)今まで私は楽器は必ず手持ちにしていたのですが、去年の暮にSgarabottoを買ってからは大体団に預けています。旅行する時に楽器を手持ちにするのと団に預けるのとでは大違いで、燕尾服と楽器を持たないのはとても楽です。今回のソウルは楽器は我々とは別の便で運ばれるので、演奏旅行が終わってからも楽器が戻ってくるまでには何日かかかります。
 去年の8月から9ヶ月位の間に3回も海外旅行があり、特に3月に東南アジアに行って1月ちょっとでまた韓国というのは、いくら海外に行くことが多くなったと言っても大変です。この後は来年の5月まで海外はないと思います。今回は2日目の10日の芸術の殿堂での演奏会が韓国内で実況中継されるそうです。(日本では放映されないと思います。)


5.2

 今日はデュトワ先生の練習でしたが、今回はいつもの先生と違ってさっぱりしていました。まず第9を全曲通して、それから部分的に先生が気になるところを手直ししました。いつもなら時間いっぱい練習するところですが、第9については割とあっさり練習は終わりました。次にモーツァルトの39番を練習しました。私は曲降りだったので、どんな感じなのか分かりません。練習終了後今度の韓国旅行の説明会がありました。パスポートを持って行く以外国内旅行とほとんど変わりはないです。
 合唱団との合わせは明日行われます。あさってのサントリーの時は晉友会が合唱を担当しますが、ソウルでは韓国国立合唱団が歌います。この合唱団との合わせは韓国に行った次の日8日にKBSホールで行われます。韓国の合唱団のレベルはかなり高いというデュトワ先生の話なので、期待できそうです。

 練習終了後すぐに家に帰ってしばらく昼寝をしました。このところ毎晩2時近くまで起きているので、とてもよく寝られました。

 このところ家に帰るとMYRYADのCDプレーヤーばかり聴いています。今の流行りの「良く言えばクリア、悪く言うと薄くて平板」な音と違って、アナログに似た感触の音を持っています。同じ曲をCDとレコードで聴くとどうしてもCDが貧弱に聞こえるのですが、このCDプレーヤーはほとんどそれを感じさせません。ただ困ったことにそれぞれの日に最初にプレーヤーを動かすと、その時は必ず音が出ないのです。一度スタンバイにして、再度プレーすると音が出るので別に困っているわけではありませんが、面倒ではあります。
 今は生徒が弾いているヴュータンのヴァイオリン協奏曲第5番をCDはクーレンとハイフェッツ、レコードはグリューミォで聴いています。ハイフェッツとクーレンは難しい方のカデンツァを弾いています。一番聞き手に迫ってくるのは何と言ってもハイフェッツです。ハイフェッツの演奏は特に速いわけではないのですが、速いところが印象的なので生徒はハイフェッツのCDを聴くと、ものすごく影響されて弾けもしないテンポで弾くようになります。それを防ぐにはテンポ通りに弾いてみることが一番なのですが、少し弾けるようになるとそういう簡単なことをバカにしてかかるので困ります。
 ハイフェッツの演奏がすごいのは全ての音がきちんと出ていることです。まず全部の音をちゃんと弾くことが全ての始まりです。それをやると、弾けないところの克服仕方が自然に分かってきます。


5.1

 午前中にホームページに色々手を入れた後秋葉原に行き、昨日ヒューズが飛んだQUADの修理を頼みました。もう1つレッスン室のMYRYADのCDプレーヤーの動作がおかしいので、輸入元に行って見てもらいましたが、症状は現れず空振りに終わりました。メーカーの方に問い合わせてもらえるとのことで、ゴールデンウィーク明けには何か分かるかもしれません。その後家に帰ってソルフェージュのレッスン室に今までリビングに置いてあったコンポ軍を移しました。スピーカーはKEFのCresta2、メインアンプはトライオードのVP-Mini84 Mk II、プリはアドバンスのPRA-1です。

 明日からは韓国旅行の練習が始まります。デュトワ先生としてはとても珍しいモーツァルトとベートーヴェンという組み合わせです。このところ毎晩夜更かしが激しいので、今日はそろそろ寝ようかと思っています。


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